大野屋(富山県高岡市)

天保9年(1838年)創業の老舗和菓子店、大野屋さん。
高岡市の鋳物について調べていたとき、ここにはぜったい美味しい和菓子がある! と確信して(笑)見つけたのがこちらのお店でした。

大野屋さんが店舗を構える高岡市の山町筋は、土蔵造りの町屋が連なる、風情豊かなまちとして知られています。
品数は多くはありませんが、それゆえに、ひとつひとつ丁寧に、大切につくり続けてきたのであろうと感じられます。
すべての商品をいただいてみたいのですが、まずは大野屋さんを代表する、
 ・とこなつ
 ・越の家歌餅
 ・高岡ラムネ
をお取り寄せしてみました!

待ちに待った(という気持ち。予定通り送っていただきました)商品到着日。
単品をパラパラと注文したのですが、すべてがすてきな箱に入れられていました。

箱を開けてみると、それぞれかわいらしくラッピングされたお菓子がお目見えです。

さっそくいただきます!

さて、まずは「とこなつ」から。
とこなつは岡山県でつくられた備中白小豆あんを求肥でくるんだもの。
やさしさをやさしさでくるんだような味わいを想像しながら……

おぉ! 思ったよりもねっとり、しっかりしています。
口に入れた瞬間、和三盆のやさしい甘みがしゅわっと広がりました。
直径約3cmと小さいので、ぱくぱくっといけそうな感じがするのですが、お餅のようなしっかりとした噛み応えがあります。
希少な備中白小豆の上品な甘さを、ゆっくりと味わいましたよ。

続いては、越の家歌餅。
越の家歌餅は、富山県産の極小黒小豆「黒千石」と、沖縄県産黒糖蜜をおもちでくるみ、きなこをまぶしたもの。
きなこも黒千石でつくられているそうです。
そしておもちは富山県産の風味豊かなもち米が使われています。

うわ! なんてみずみずしい。まるでわらび餅のような食感です。
もち米からできたおもち、と書いてあったので、先ほどいただいた「とこなつ」のように、しっかりとした口当たりを想像してました。
中から黒糖蜜がとろっとあふれ、その後に黒千石のしっかりとした粒が感じられました。
するっと飲みこんでしまいそうだけれど、ここはしっかり極小黒小豆をかみしめなければ……。

いや~、感動。
商品説明の「清冽な水と豊かな大地」ってよくある表現だな(失礼💦わたしも度々使ってます)と思ってましたが、越の家歌餅をいただいて納得です。
この繊細な味わいは、富山県の豊かな自然で育まれた原料から生みだされているのですね。

さてさて、最後は高岡ラムネをいただきます。
高岡ラムネにはいくつか味の種類があり、季節限定のものもあるのですが、わたしは定番の「国産しょうが味」を購入しました。
パッケージもかわいいのですが、なんといっても小さなラムネが本当にかわいらしい。
米俵、打ち出の小槌、梅、さかずきなど、すべて違うかたちのラムネたち。
ひとつひとつ、しっかりと文様を確認したあとは……

あぁ、 ほどけていく。
これは噛んではいけませんね。口の中でゆっくりと溶けていくラムネを味わいましょう。
でも、しょうが感は……あっ、最後にきました、これはすごい!
ふわっと風味が残るんですが、香りだけでなく、ちゃんとしょうがを感じます。
添付の説明書きに“大人が愉しめるラムネ”とあったのですが、まさにそのとおりでした。
一番の驚きは「高岡ラムネ」だったかもしれません。

本当においしいお菓子をごちそうさまでした。
贈り物としても、これから重宝していきたい品々です。